最初の投稿日:2026-08-22
いまも Classic エディタで動いている案件があります。数年前に作って、問題なく表示されていて、だから誰も触っていない。
ただ、そのサイトの修正依頼が毎回こちらに来ているなら、それは動いているのではなく、止まっているだけかもしれません。
Classic エディタが選ばれた理由は、いまでも正しい
Word みたいに書ける。ツールバーがあって、文字を打って、太字にして、公開する。覚えることが少ない。クライアントに渡すものとして、この分かりやすさは強い。
弱点は、できることが Block エディタより少ないことです。カラム、ボタン、アコーディオン、そういう「見せ方」の部品がない。足りない分は、どこかで埋めることになります。
埋め方が HTML だと、運用で止まる
Classic を HTML モードに固定するプラグインを入れて、ページを丸ごと HTML で組んでいるサイトがあります。制作側から見れば、これは自由です。クラスも構造も思い通りに書ける。作るのが一番速いのは、間違いなくこの方法です。
問題は、渡したあとに出ます。
クライアントが「電話番号だけ変えたい」と思って編集画面を開く。出てくるのは div とクラス名の羅列。触ったら壊れそうなので、そっと閉じる。結果、直らないまま残るか、こちらに連絡が来ます。一行の修正で。
数年ぶんの「一行の修正依頼」を思い出すと、最初に HTML で組んで短縮した時間は、たいてい元が取れていません。
Block エディタに移っても、HTML は捨てなくていい
誤解されやすいところですが、Block に移行したからといって HTML を諦める必要はありません。カスタム HTML ブロックがあります。
やり方は 2 つあります。
- 既存の HTML を、まるごと 1 つのカスタム HTML ブロックに入れる。表示は今のまま。移行としては最短。
- 文章・見出し・画像は通常のブロックにばらして、複雑なレイアウトの部分だけカスタム HTML ブロックに残す。
運用を考えるなら後者です。基本はブロック、どうしても無理なところだけ HTML。 クライアントが触るのは文章と画像で、そこがブロックになっていれば自分で直せます。触ってほしくない部分は HTML ブロックの中で固まっているので、壊れにくい。
前者も無駄にはなりません。「とりあえず Block エディタの土俵に乗せる」一手として使えます。乗せてしまえば、あとから少しずつばらしていける。
正直に言うと、作る側は HTML のほうが楽です
これは本音です。ブロックの仕様に合わせて theme.json を書いて、パターンを用意して、崩されないように制限をかけて——という手間より、HTML を書いたほうが速い。
ただ、速いのは作るときだけです。サイトは、作る期間より運用する期間のほうがずっと長い。制作を 3 日縮めるために 3 年ぶんの修正依頼を引き受けているなら、計算が合っていません。
で、Classic はあと何年もつのか
気になったので調べました。
Block エディタが WordPress 5.0 で標準になったのが 2018 年 12 月 6 日。2026 年 8 月のいまで、7 年 8 か月が経っています。もうすぐ 8 年。「新しいエディタ」と呼ぶには、さすがに長い。
一方の Classic Editor プラグインは、公式ページの表記が「2024 年まで、または必要な限り」で止まったままです。実際には期限が延び続けていて、更新も続いています。有効インストールは 900 万件以上。すぐ止まる気配はありません。
ただ、方向は出ています。2026 年 6 月、WordPress 7.1 で「Classic ブロックをブロック挿入メニューから隠す」という案が出ました。これは 7 月に撤回されています。理由は「Classic ブロックは、強制ではなく選択によって不要になるべき」。7.1 は 8 月 19 日に予定通りリリースされ、Classic ブロックはそのまま残りました。
撤回された、という事実だけ見れば安心材料です。ただ、一度そういう案が出たほうを見ておいたほうがいい。内部で読み込んでいる TinyMCE を、いずれ標準では読み込まない形にしたいという意図は変わっていません。
期限を切られてから動くと、たいてい間に合いません。
移行するなら、どこから
一気に全部やる必要はありません。
- 新規ページから Block にする。 既存は触らない。
- 修正依頼が来たページを、そのタイミングで Block に直す。 依頼分の作業に少し足すだけで進みます。
- よく使うレイアウトをパターンとして登録する。 ここまで来ると次から速い。
- 最後まで残った複雑なページは、カスタム HTML ブロックに入れたまま置いておく。
全ページをブロックにするのがゴールではありません。クライアントが自分で直せるページが増えることがゴールです。
まとめ
Classic エディタは、まだ動きます。来年も動くと思います。
ただ、動いていることと、運用できていることは違います。文言のちょっとした修正で毎回こちらに連絡が来ているなら、そのサイトはもう運用が止まっています。
止まる前に、動かせるうちに移す。それだけの話です。
Classic からの移行や作り直しは WordPress 制作 から。いまのサイトの状態を見て、どこから手をつけるかを整理するところからでも対応します。
この記事は人間による下書きからAIのサポートを経て、最後に人間がチェックして投稿しております。
